ニワトリが砂浴びしている光景

暑い夏場に時々ニワトリ小屋を覗くと、彼等が地面に埋まって気持ちよくくつろいでいる光景を目にします。写真を見れば分かるように、ニワトリは全身に羽が生えており、羽毛のコートを年中着ているようなものですから、夏場の暑さには非常に弱いです。逆に冬の寒さには強いですけどね。ですから、冷たい水を与えると皆水を飲みに寄ってきます。それで体内の失われた水分や、体温の調節をコントロールしているんでしょう。

しかし、それだけでは不十分なようで、昼間は日陰に穴を掘ってそこに埋まるようにしてじっとしています。なぜかと言うと、穴を掘った部分の地面は冷たくて気持ちが良いからだそうです。よってこのような光景が見られるのは、天気が良い日限定です。雨が降っていてジメジメしている時には行いません。今回はその夏場のニワトリの砂浴びを紹介したいと思います。

体を地面にこすり付ける

体を地面にこすり付けている

上記の写真では、ニワトリが自分の体を地面にこすり付けている様子が示されています。なぜこんなことを行うのかと言うと、体に付いた雑菌や虫などを砂で洗い落としているんだそうです。ニワトリを飼い始めた当初、病弱でヒナから成長できずに死んでしまったニワトリがいたんですが、その体表を見てみたら、確かに小さな虫がたくさん付いていました。健康であれば大丈夫だったんでしょうが、体が弱っていて満足に動けていませんでしたので、虫や雑菌に抵抗できずに病気を発症してしまったんだと思います。多くの人は自覚がないかもしれませんが、健康に生まれること自体が幸せなことだと思います。

砂浴びをするニワトリ

全身に砂を浴びせる

豪快に砂浴びをしている瞬間を偶然写真に収めることができました。その様子はまるで砂のシャワーです。ニワトリにとって水を全身に浴びると体温が下がり過ぎて危険ですので、水の代わりに砂で体の汚れを落としているんだと思います。また全身に砂を浴びることで、適度に体温を下げる効果もあります。

横になって砂をかける

人間が脇の下を洗うように、ニワトリも横になって側面や羽の裏に砂を浴びせています。ニワトリは自分の羽で砂をかけているわけではなく、足で器用に砂を掬ってかけています。

体中に砂がかかった状態

当然ですが、そうしている内にニワトリの全身が砂まみれになります。一通り砂浴びが終わって満足したら、立ち上がって体中に付いた砂を掃うために、羽を立てながら全身を勢いよく震わせて取り除きます。私は頻繁に見ている光景なんですが、一瞬の出来事ですので、残念ながら砂を掃う瞬間の写真は取れませんでした。

おわり